春の訪れとともに、スーパーや市場で見かけるようになるグリーンピース。
豆ごはんやスープなど、日本の食卓に欠かせない食材ですが、実は「えんどう豆」との違いをよく知らない人も多いのではないでしょうか?
本記事では、グリーンピースの旬や栄養、茹で方のコツから、えんどう豆との違いまで詳しく解説します。
これを読めば、グリーンピースの魅力を最大限に楽しめること間違いなし!
ぜひ、旬の味を堪能してみてください。
グリーンピースとは?特徴と基本情報
グリーンピースの基本的な特徴
グリーンピースは、えんどう豆の未熟な状態で収穫される豆のことを指します。
鮮やかな緑色が特徴で、シャキッとした食感とほのかな甘みがあり、日本では豆ごはんやスープなどに使われることが多いです。
植物としてのグリーンピースはマメ科に属し、つる性の植物です。
豆が成長すると、さやが硬くなり、豆自体もデンプン質が増してホクホクした食感になりますが、グリーンピースとして食べるのは、まだ未熟で柔らかい状態のものです。
日本での歴史と食文化との関係
グリーンピースは日本でも古くから親しまれていますが、広く食べられるようになったのは明治時代以降です。
江戸時代にはえんどう豆の成熟したものが主流でしたが、西洋の食文化の影響で未熟なえんどう豆=グリーンピースが浸透しました。
現在では、春の味覚として豆ごはんや炒め物、スープの具材として親しまれています。
また、学校給食でもよく登場する食材のひとつです。
グリーンピースとえんどう豆の違い
グリーンピースとえんどう豆は、実は同じ植物から取れるものですが、収穫のタイミングが違います。
比較項目 | グリーンピース | えんどう豆 |
---|---|---|
収穫時期 | 未熟な状態 | 完熟した状態 |
色 | 鮮やかな緑色 | 黄緑色〜淡いベージュ色 |
食感 | 柔らかくて甘みがある | ホクホクしていて甘みが少ない |
料理用途 | 豆ごはん、スープ、サラダ | 煮豆、甘納豆、スープ |
このように、成長段階や食感の違いがあり、用途が異なります。
グリーンピースの種類と品種
グリーンピースにはさまざまな品種がありますが、大きく分けると「つるあり」と「つるなし」の2種類です。
- つるあり種:背丈が高くなり、支柱が必要。収穫量が多い。
- つるなし種:背丈が低く、育てやすいが収穫量が少なめ。
また、「実えんどう」と呼ばれる品種の未熟なものがグリーンピースとして市場に出回ります。
世界でのグリーンピースの活用法
日本では豆ごはんやスープが定番ですが、海外ではさまざまな料理に使われています。
- フランス:バターや生クリームと炒めて「プティポワ」として食べる。
- イギリス:フィッシュ&チップスの付け合わせとして「マッシュピー(つぶしたグリーンピース)」が人気。
- インド:カレーの具材として使われることが多い。
- 中国:炒め物やスープに利用される。
グリーンピースは世界中で愛されている食材なのです。
グリーンピースの旬と美味しい選び方
グリーンピースの旬はいつ?最も美味しい時期
グリーンピースの旬は春、特に4月〜6月が最も美味しい時期とされています。
この時期に収穫されるグリーンピースは甘みが強く、柔らかいのが特徴です。
一方で、冷凍グリーンピースは一年中手に入りますが、旬のものと比べると風味がやや劣ることが多いです。
旬のグリーンピースと冷凍品の違い
旬のグリーンピースはみずみずしく、甘みがしっかり感じられます。
一方で冷凍グリーンピースは収穫後に急速冷凍されているため、保存がきくものの、若干食感が変わることがあります。
それぞれの特徴を活かして使い分けるのがポイントです。
種類 | 特徴 | おすすめの用途 |
---|---|---|
旬のグリーンピース | 甘みが強く、香りが豊か | 豆ごはん、サラダ、スープ |
冷凍グリーンピース | 便利で保存がきく | 炒め物、カレー、スープ |
新鮮なグリーンピースの見分け方
新鮮なグリーンピースを選ぶには、以下のポイントをチェックしましょう。
- さや付きの場合:さやがふっくらしていて、張りがあるものを選ぶ
- 豆だけの場合:表面がしわしわしていないものを選ぶ
- 色:鮮やかな緑色のものが新鮮
スーパーや市場でのおすすめの選び方
グリーンピースは、できるだけさや付きで購入するのがおすすめです。
さやに包まれていることで、鮮度が長持ちしやすいからです。
また、購入したらすぐに使うのが理想ですが、保存する場合は冷蔵庫で2〜3日以内に使い切りましょう。
旬のグリーンピースを使ったおすすめレシピ
旬のグリーンピースを美味しく食べるレシピを紹介します。
- 豆ごはん:シンプルに塩と炊くだけで絶品
- グリーンピーススープ:バターと玉ねぎで炒めてポタージュに
- グリーンピースのチーズ焼き:チーズと一緒にオーブンで焼く
- グリーンピースの卵炒め:ふわふわ卵と一緒に炒める
- グリーンピースとベーコンのパスタ:春らしい爽やかなパスタ
グリーンピースはシンプルな味付けでも十分美味しく楽しめます。
グリーンピースの栄養と健康効果
グリーンピースに含まれる栄養素一覧
グリーンピースは栄養価が高く、特にビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
主な栄養素とその働きを以下の表にまとめました。
栄養素 | 働き | 100gあたりの含有量(生) |
---|---|---|
ビタミンC | 抗酸化作用、免疫力アップ | 約40mg |
ビタミンB1 | 疲労回復、エネルギー代謝の促進 | 約0.27mg |
葉酸 | 貧血予防、胎児の成長サポート | 約50μg |
食物繊維 | 腸内環境を整え、便秘解消 | 約5g |
カリウム | むくみ予防、血圧調整 | 約200mg |
鉄分 | 貧血予防、酸素の運搬を助ける | 約1.5mg |
特にビタミンCが豊富で、免疫力向上や美肌効果が期待できます。
さらに、妊娠中に必要な葉酸や、腸内環境を整える食物繊維も含まれています。
美容や健康に良い効果とは?
グリーンピースを食べることで得られる美容・健康効果には以下のようなものがあります。
- 美肌効果:ビタミンCがコラーゲンの生成を助け、シミやシワを防ぐ
- 腸内環境改善:食物繊維が腸の働きを活発にし、便秘を解消
- 貧血予防:鉄分や葉酸が血液を作るサポートをする
- むくみ解消:カリウムが余分な塩分を排出し、体内の水分バランスを整える
- 疲労回復:ビタミンB1がエネルギー代謝を促進し、疲れにくい体を作る
特に女性にとって嬉しい効果が多いですね。
ダイエットに向いている理由
グリーンピースは低カロリー・高たんぱく・高食物繊維という特徴があり、ダイエット向きの食材です。
食材 | カロリー(100gあたり) | 食物繊維量 |
---|---|---|
グリーンピース | 約80kcal | 約5g |
白米 | 約168kcal | 約0.5g |
じゃがいも | 約76kcal | 約1.3g |
白米と比べるとカロリーが半分程度で、食物繊維が豊富なため、血糖値の上昇を抑えながら満腹感を得やすいのがポイントです。
グリーンピースと他の豆類の栄養比較
えんどう豆や枝豆と比較すると、グリーンピースはビタミンCや食物繊維が多いのが特徴です。
豆類 | ビタミンC | 食物繊維 | たんぱく質 |
---|---|---|---|
グリーンピース | 約40mg | 約5g | 約6g |
えんどう豆(成熟) | 約2mg | 約7g | 約8g |
枝豆 | 約27mg | 約5g | 約11g |
豆類の中でもバランスの取れた栄養が含まれており、手軽に摂取できるのがグリーンピースの魅力です。
食べ過ぎに注意?適量の目安とは
グリーンピースは栄養価が高いですが、食べ過ぎると以下のようなデメリットがあるので注意しましょう。
- 食物繊維が多すぎてお腹が張る(特に消化が弱い人は注意)
- カリウムの摂りすぎで腎臓に負担がかかる(腎機能が低下している人は適量を守る)
- 糖質も含まれているので食べ過ぎると太る可能性も
**1日の目安量は50g〜100g程度(さや付きなら約150g)**が適量です。
グリーンピースの美味しい茹で方・下ごしらえのコツ
グリーンピースを美味しく茹でる基本の方法
グリーンピースの茹で方はシンプルですが、甘みを引き出すポイントがいくつかあります。
基本の茹で方(生のグリーンピースの場合)
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩(1Lあたり小さじ1)を加える
- グリーンピースを入れ、中火で2〜3分茹でる(柔らかめが好きなら3分)
- ザルにあげ、すぐに冷水に取る(色を鮮やかに保つ)
- 水気を切り、そのままor料理に使用
塩を入れることで甘みが引き立ち、冷水で締めることで色鮮やかでシャキッとした食感になります。
風味を活かすための下ごしらえテクニック
- さや付きの場合は使う直前にむく(鮮度を保つため)
- 茹でる際に砂糖を少し加えると甘みが増す
- 冷凍の場合は凍ったまま調理(解凍すると水っぽくなる)
茹でた後の保存方法とアレンジアイデア
茹でたグリーンピースは冷蔵なら2〜3日、冷凍なら1ヶ月保存可能です。
- 冷蔵保存:しっかり水気を切り、密閉容器に入れる
- 冷凍保存:キッチンペーパーで水分を取り、保存袋に入れて冷凍
アレンジアイデアとして、サラダ、オムレツ、ポタージュスープに加えると美味しく食べられます。
冷凍グリーンピースの上手な使い方
冷凍グリーンピースは解凍せず、そのまま炒め物やスープに入れるのがコツ。
自然解凍すると水っぽくなるので注意しましょう。
グリーンピースをもっと楽しむ!おすすめの食べ方
シンプルだけど美味しい!バター炒め
グリーンピースの甘みとバターのコクが絶妙にマッチするシンプルな料理です。手軽に作れて、お弁当のおかずや付け合わせにも最適です。
材料(2人分)
- グリーンピース(茹でたもの)…100g
- バター …10g
- 塩・こしょう …適量
作り方
- フライパンにバターを入れて弱火で溶かす。
- 茹でたグリーンピースを加え、中火で軽く炒める。
- 塩・こしょうで味を調えたら完成。
炒めすぎるとグリーンピースの鮮やかな色が失われるので、サッと火を通すのがポイントです。仕上げにパルメザンチーズを振ると、より濃厚な味わいになります。
炊き込みご飯で風味を楽しむ
グリーンピースご飯は、春の味覚を存分に楽しめる一品です。シンプルな味付けでも、グリーンピースの甘みが引き立ちます。
材料(2合分)
- 米 …2合
- グリーンピース(生または茹でたもの)…100g
- 塩 …小さじ1
- だし汁 …適量
作り方
- 米を研いで30分ほど浸水させ、ザルに上げる。
- 炊飯器に米、塩、だし汁(2合の目盛りまで)を入れて炊く。
- 炊き上がったら、茹でたグリーンピースを加えて10分ほど蒸らす。
- 全体を軽く混ぜ、器に盛りつけて完成。
グリーンピースは炊き込まず、後から加えることで色鮮やかに仕上がります。
ポタージュスープでまろやかな味わいに
グリーンピースの甘みとクリーミーな食感が楽しめるポタージュスープは、子どもから大人まで人気のメニューです。
材料(2人分)
- グリーンピース …150g
- 玉ねぎ …1/2個
- バター …10g
- 牛乳 …200ml
- コンソメ …小さじ1
- 塩・こしょう …適量
作り方
- 玉ねぎを薄切りにし、バターで炒める。
- グリーンピースを加えて軽く炒め、水(200ml)とコンソメを加えて煮る。
- ミキサーで滑らかにし、牛乳を加えて再度温める。
- 塩・こしょうで味を調えたら完成。
冷やしても美味しく、夏場の冷製スープとしてもおすすめです。
サラダやパスタで手軽に栄養をプラス
グリーンピースは、サラダやパスタにも手軽に使えます。
おすすめの組み合わせ
- ツナとグリーンピースのマカロニサラダ
- ベーコンとグリーンピースのペペロンチーノ
- ポテトサラダにグリーンピースをプラス
冷凍グリーンピースを使えば、忙しいときでも簡単に作れます。
冷凍保存を活用した長期保存とレシピアイデア
グリーンピースは冷凍しておけば、いつでも手軽に使えます。冷凍保存したものを活用して、次のような料理を作るのもおすすめです。
- オムレツの具材として
- グリーンピースとチーズのホットサンド
- ミネストローネやカレーに加える
解凍せずにそのまま料理に使えるので、とても便利です。
グリーンピースとえんどう豆の違いを徹底解説
グリーンピースとえんどう豆の見た目の違い
グリーンピースとえんどう豆は同じ植物から収穫されますが、見た目や状態が異なります。
比較項目 | グリーンピース | えんどう豆 |
---|---|---|
収穫時期 | 未熟な状態で収穫 | 完熟してから収穫 |
色 | 鮮やかな緑色 | 黄緑色〜淡いベージュ色 |
形 | 小さくて丸い | 少し大きく楕円形になる |
さや | まだ柔らかい | 硬くてパリパリしている |
グリーンピースは瑞々しく柔らかいのに対し、えんどう豆は完熟すると水分が抜けて硬くなり、乾燥豆として利用されることが多いです。
成長過程と収穫時期の違い
グリーンピースとえんどう豆は、成長のどの段階で収穫するかが大きな違いです。
- グリーンピース:開花後 15〜20日程度 で収穫(豆が小さく、未熟な状態)
- えんどう豆:開花後 30〜40日程度 で収穫(豆が成長し、完熟した状態)
また、収穫後の用途も異なり、グリーンピースはそのまま食べることが多いのに対し、えんどう豆は煮豆や甘納豆、粉末加工されることもあります。
食べ方や用途の違い
グリーンピースとえんどう豆は料理への使い方が異なります。
料理 | グリーンピース | えんどう豆 |
---|---|---|
豆ごはん | よく使われる | ほぼ使われない |
スープ | ポタージュに使われる | 乾燥豆を戻して使うことが多い |
煮豆 | 使わない | 甘煮や煮豆にする |
炒め物 | 彩りとして使われる | ほぼ使わない |
お菓子 | クッキーやケーキに練り込む | 甘納豆として使われる |
グリーンピースは柔らかく、彩りを加えるための食材として使われるのに対し、えんどう豆は加工食品の材料として利用されることが多いのが特徴です。
栄養成分の違いと健康効果の比較
栄養価の違いを見てみると、グリーンピースはビタミンCや食物繊維が豊富で、えんどう豆はたんぱく質や糖質が多いことがわかります。
栄養素 | グリーンピース(100g) | えんどう豆(100g・乾燥) |
---|---|---|
カロリー | 約80kcal | 約350kcal |
たんぱく質 | 約6g | 約20g |
食物繊維 | 約5g | 約15g |
ビタミンC | 約40mg | ほぼゼロ |
鉄分 | 約1.5mg | 約6mg |
糖質 | 約10g | 約60g |
えんどう豆は乾燥すると糖質やたんぱく質の割合が増えるため、エネルギー源として優れています。
一方で、グリーンピースはビタミンCや水溶性食物繊維が多く、消化にも優しいため、日常的に食べやすい食材です。
料理での使い分け方とおすすめレシピ
グリーンピースとえんどう豆、それぞれの特性を活かしたレシピを紹介します。
グリーンピース向きの料理
- 豆ごはん:塩と一緒に炊き、香りを楽しむ
- ポタージュスープ:バターで炒めてからミキサーにかける
- 炒め物:卵やベーコンと炒めると彩りも良い
- オムレツ:チーズやハムと一緒に焼くと美味しい
- パスタ:ペペロンチーノやクリームソースと相性抜群
えんどう豆向きの料理
- 煮豆:甘く煮て保存食にする
- スープ:乾燥豆を水で戻してから煮込む
- コロッケ:つぶしてポテトと混ぜ、揚げる
- 甘納豆:砂糖で煮てスイーツに
- 豆粉パン:粉末にして小麦粉と混ぜて焼く
グリーンピースはシンプルな料理に向き、えんどう豆は長時間の調理が必要な料理に向いていることがわかります。
まとめ
グリーンピースは春から初夏が旬の食材で、甘みと栄養価の高さが魅力です。
特にビタミンや食物繊維が豊富で、健康や美容にも役立ちます。
グリーンピースの魅力まとめ
- 旬は 4月~5月 が最も美味しい時期
- たんぱく質・ビタミンC・食物繊維 が豊富
- 美味しく食べるには 適切な塩加減と茹で時間 がポイント
- グリーンピースとえんどう豆 は同じ植物だが、使い方や味が違う
- 冷凍保存を活用 すれば長く楽しめる
シンプルなバター炒めや炊き込みご飯、ポタージュスープなど、さまざまな料理で楽しめるのも魅力です。
ぜひ旬の時期には、鮮度の良いグリーンピースを手に取り、美味しく味わってみてください!